小学校受験にチャレンジさせたいと夫に相談したとき、彼は「受験し良い学校に入れることがゴールではない」と言い、最終的にどのような子に育てたいか、家庭としての育児方針をまず決めておくことを提案してくれました。育児方針というと漠然としていますが、しっかりとした考えを持っておくことは確かに大切だと感じました。
そこで、育児方針や子育て方針についてネットで調べてみると、「思いやりのある子に育てたい」「自主性を大切にしたい」など様々な意見が出てきます。どれも素晴らしい意見ですが、私たちにとって何が一番大切かを考えると、なかなかピンとくるものがありませんでした。
そんな中、夫が「高校時代の校訓がすごく好きな言葉だ」と話してくれました。それは、「自己を尊重せよ」「真理を探求せよ」「社会に献身せよ」という言葉で、仏教の教えを現代風に言い換えたものだそうです。
私は、子どもたちには「自分や他人の個性を尊重できる人になってほしい」という願いがありました。それを考えたとき、この「自己を尊重せよ」という言葉がまさに私たちの育児方針としてふさわしいと感じました。もちろん、他の「真理を探求せよ」や「社会に献身せよ」という言葉も、子どもたちに大切にしてほしい価値観として育んでいきたいと思っていますが、まずは自己を大切にし、自分らしく生きる力を持ってほしいという願いを込めて、私たちの教育方針は「自己を尊重せよ」に決まりました。
これを軸に、日々の子育てを通じて娘たちにどう向き合い、どのような教育環境を提供していくかを考え、私たちなりの家庭の形を築いていきたいと思っています。